今週は日本の株式市場が24日月曜に休場し、アメリカは27日木曜に休場した。新たな材料は少なかったが先週終盤以降FRBが12月に追加利下げをするとの観測が高まり、それが買い材料になって日米ともに株式市場は堅調な1週間だった。
今月になって米政府機関が再開されたことで、それまで延期されていた米経済指標が遅れて発表されつつある。今週発表された主な経済指標を見ると、まずは25日火曜にはドイツの第3四半期GDP改定値が発表され、予想通りの前年同期比0.3%増で速報値時点と同じだった。
同じ日にはアメリカの9月小売売上高が発表され、予想の前月比0.4%増を下回る0.2%増だった。28日金曜には日本の10月失業率が発表され予想の2.5%を上回る2.6%だった。そして同日夜にはカナダの第3四半期GDPが発表され、予想の前期比年率0.5%増を大きく上回る2.6%増だった。
政策金利はニュージーランドと韓国が発表。26日水曜に発表されたNZの政策金利は予想通りの0.25%利下げで、政策金利は2.25%とされた。一方同時に発表された声明では今後の利下げ停止が示唆されていたため、発表後にはNZドルが急騰した。27日には韓国の政策金利が発表され、予想通り2.5%のまま据え置きだった。
今月13日には米政府機関の閉鎖が解除されたものの、同時に12月のFOMCにおける利下げ観測が後退。その後しばらくは株式市場の下げが続いた。だが先週の21日金曜にFRBの高官が利下げに積極的な発言を行い、また今週になっても別の高官が同様の発言を行った。
これらの発言によって12月の利下げ観測が再燃し、それが買い材料となり今週の株式市場は堅調な1週間となった。NY株式市場ではダウ工業平均が24日は202ドル、25日に664ドル、26日に314ドルと3日連続上昇。27日は感謝祭で休場し28日には午後1時までの半日取引だったが、この日も289ドル高で終了。今週は4営業日全てで上昇し、週足では1,471ドル高だった。
堅調な相場は24日が振替休日で休場した日本の株式市場も同様だった。3連休明けの25日は先週終値より約500円高く寄り付いたが、場中に下落して34円高で終了。26日になると暴騰して一時は上げ幅が1,000円を超えた末に900円高。27日には608円上昇して50,000円を回復し、28日は86円続伸。週足では1,628円高だった。
また先週までは下げが続き21日には一時1,200万円台をつけたビットコインは、FRBの利下げ観測を受けて今週になるとようやく下げ止まった。24日朝時点で1,360万円だったレートはその後緩やかに上昇し、28日夜に一時1,450万円を回復した。
来週は今年最後の12月が始まる。3日水曜にはアメリカの11月ADP雇用統計が発表される一方、本来なら5日金曜に発表されるはずの11月雇用統計は発表されない。米政府は11月雇用統計は12月16日に発表され、かつ10月の数字と合わせて2ヶ月分の発表になると述べている。いよいよ2025年も残り1ヶ月となった。
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